クリスマス
移ろう季節を感じながら
また今年も過ぎ去ろうとしている
嬉しいこと
苦しいこと
たくさんの感情が渦巻く一年であった
いつものことではあるのだが
嬉しさを糧にして生きる人もいれば
苦しみを乗り越え生きている人もいる
私は何故か嬉しいことよりも
苦しかったことのほうを無意識に思い出す
意識しないと
いい方の記憶はしまったままである
他の人はどうなのだろう
だから私は
私の大切な人にはそんなことがないように
いつも笑顔で楽しく過ごして欲しいと願う
私はもう子供ではないのだけれど
そっとサンタクロースに願いを込めて
無垢は正義なのか
『無垢は正義なのか』
いつからだろう
善意を疑うようになったのは
いつからだろう
悪意を人へ向けるようになったのは
あの日
生まれたばかりの僕にはなかった筈だ
いつからだろう
初めて感情というものが溢れた時
この世界が楽しいと思い
この世界が怖いと思った
そして
自己防衛のために
疑心や悪意を身につけた
無垢なまま生きるのは難しい
だけど
何も感情がないまま生きるのは
面白味がない
だから
悪いことばかりではない
疑心や悪意に
飲み込まれさえしなければ