日課の詩『手の感触』
手の感触
わたしには祖父や祖母はもういない
秋の夜空に光る月を眺めながら想いにふける
幼いときに繋いだ手の感触
しわしわだったけれど分厚い手
寝ているときに頭を撫でてくれた手の感触
分厚い手だったけれど優しい手
いつも温かく差し伸べてくれた手
もう触れることはできない
けれど
残っている
あの優しい手の温もりが
ここに
月に手をかざし感謝を伝える
『ありがとう』
書いてみて
幼き日のことを思い出す。
本当に可愛がってくれた。
月に手を伸ばしあの感触を思い出す。