日課の詩『紅蓮華』
紅蓮華
寒い
白銀の世界
吐く息が凍りつき
結晶化する
雪の華のように
何故わたしはここへ
ただひたすら歩く
まっすぐと
ひらけた場所
白しかない白銀の世界に
辺り一面に咲く紅い華
美しい
寒さを忘れるぐらいに
近寄ってみると更に
美しさが増して見えた
血のように鮮明に紅く
紅蓮の炎のように力強い
ふと気づく
紅蓮の華が脈打っているのを
人のうめき声が聞こえるのを
紅蓮の華の下
雪をかき分ける
人が埋まっている
『ボンッ』という音とともに
白の世界に血しぶきが舞う
あぁ
美しい
わたしの心臓から紅蓮華が咲いた
思い出した
わたしは罪びと
ここに咲く紅蓮華はすべて・・・
苦痛を栄養に咲く華
罪びとには無限の苦痛を
咲きほこれ
紅蓮華
詩を書いてみて
紅蓮って何か炎のイメージがあるのですが(自分だけかも)
紅蓮地獄って八寒地獄の七番目で寒さによって、皮膚が裂け血が流れ、紅蓮の華が咲いたようになる地獄のことだそうです。
白の中の紅い華。
想像するとすごく美しいと思います。